消防水利とは？消火栓、防火水槽、プールなどの役割と位置を解説

消防水利とは？消火栓、防火水槽、プールなどの役割と位置を解説

消防水利とは

消防水利とは、消火活動に支障をきたさずに十分な量の水を消防車に供給するための施設のことです。消防法第17条により、消防水利は消防署長が定める場所・種類・数・能力・位置・構造・管理責任者などを定めた「消防水利計画」に基づいて設置されます。

消防水利には、消火栓、防火水槽、プール、河川や池などの自然水利などがあります。消火栓は、道路や公園などに設置されており、消防車が直接ホースを接続して消火活動を行うことができます。防火水槽は、建物や敷地内に設置されており、消火栓が設置されていない場所での消火活動に利用されます。プールは、消火活動だけでなく、避難場所や救助活動にも利用できます。自然水利は、河川や池などの水源を利用して消火活動を行うことができます。

消火栓の種類と役割

消火栓とは、消防車が放水するときに水を取り入れる設備のことで、道路や建物に取り付けられています。消火栓には、地上式消火栓と地下式消火栓の2種類があり、地上式消火栓は蓋が地面から突き出ているのが特徴です。地下式消火栓は蓋が地面に埋まっているのが特徴です。

消火栓には、消火栓本体と消火栓の蓋、消火栓弁、消火栓口、消火栓ホースが備えられています。消火栓本体は、水道管とつながっており、消火栓の蓋は、消火栓本体を保護しています。消火栓弁は、消火栓本体と消火栓ホースをつなぐための弁で、消火栓口は、放水するための口です。消火栓ホースは、消火栓弁と放水ノズルをつなぐホースです。

防火水槽の種類と役割

防火水槽には、地上式と地下式の2種類があります。

地上式防火水槽は、地上に設置された水槽で、構造としては鉄筋コンクリート造や鉄骨造、FRP（繊維強化プラスチック）造などがあります。地上式防火水槽は、貯水容量が大きく、設置・維持管理が容易で、消防車による消火活動にも使いやすいというメリットがあります。

地下式防火水槽は、地下に設置された水槽で、構造としては鉄筋コンクリート造が一般的です。地下式防火水槽は、地上式防火水槽よりも貯水容量が大きく、景観を損なわないというメリットがあります。しかし、設置・維持管理が地上式防火水槽よりも難しく、消防車による消火活動にも地上式防火水槽よりも使いにくいというデメリットがあります。

プールを活用した消防水利

プールを活用した消防水利は、消防車に給水するための水源として、プールを活用したものです。プールを活用した消防水利は、おもに学校や公園などの公共施設に設置されています。

プールを活用した消防水利のメリットは、以下のような点です。

* 消防車が直接プールから水を汲み上げることができるため、消火活動が迅速に行える。
* プールは通常、建物や木々に囲まれているため、火災の延焼を防止する効果がある。
* プールは、常時水が貯まっているため、消火活動に十分な水を確保できる。

プールを活用した消防水利のデメリットは、以下のような点です。

* プールは、冬期は凍結する可能性があるため、消火活動ができない場合がある。
* プールは、水深が浅いため、消防車が水を汲み上げる際に困難が生じる場合がある。
* プールは、公共施設に設置されているため、火災現場から離れている場合がある。

プールを活用した消防水利は、メリットとデメリットを考慮した上で、設置することが重要です。

消防水利を使用する際の注意点

消防水利を使用する際は、いくつかの注意点を考慮する必要があります。消防水利は、消火活動に必要不可欠な施設ですが、誤った使用をすると事故やトラブルにつながる可能性があるため、関係する法律や条例を遵守することが大切です。

まず、消防水利は、消火活動以外の目的で使用してはなりません。消火栓や防火水槽は、消火活動以外の目的で使用すると、水が出なくなったり、故障したりするおそれがあります。また、プールは、消火活動に使用する場合は、必ず消防署に連絡して許可を得る必要があります。

次に、消防水利を使用する際は、必ず消防署に連絡して許可を得る必要があります。消防署に連絡せずに消防水利を使用すると、消防活動に支障をきたす可能性があります。また、消防署に連絡した際は、消火栓や防火水槽の位置や、プールを使用する目的などを必ず伝える必要があります。

最後に、消防水利を使用する際は、安全に注意することが大切です。消火栓や防火水槽の周りは、消火活動に支障をきたさないように、常に安全に保つ必要があります。また、プールを使用する際は、必ず監視員を配置して、事故を防ぐ必要があります。